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AM Lodgeのサファリは相当プロフェッショナルだった【前編】

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2016年のチョベでは、ドライバー兼ガイドが1人で動物を探しつつ運転する感じでしたが、クルーガーでは動物探しを行うトラッカーと、運転・ガイドを行うドライバーの2人体制でした。なんぼのもんかと思っていましたが、この2人体制の必要性、底力を見せつけられることになりました。(前編)

3日目午前のケース@Manyeleti GR

この日のゲストは私たちのみ、期せずしてプライベートサファリになりわがまま言い放題です。一方でロッジからのサファリカー出動が1台のみということで、別ルートで捜索する仲間の車とトランシーバーで情報交換できず遭遇確率としては分が悪い日でもありました。

出発前に私たちが今まで見た動物の再確認があり、特にビッグ5の中で難易度が高くまだ見れていないヒョウとサイの2つをターゲットにコンプリートを目指そうということになりました。私たちは、自分たちが運のいい方ではないことは自認しており上記の状況を考えるとなかなか厳しい状況だなーなどと考えていました。特にヒョウは、初日夜にちょこっと話したイギリス人夫妻は4泊計8回のサファリでようやく1回見れて良かった〜と言っていたことを考えると、私たちはまだ2泊目、4回目のサファリ、私たちは「このトラッカー&ガイドの能力と私たちの不運さのどちらが勝つか」などと話をしていました。

6:45 高速長距離ドライブ

仲間の車と情報交換できないということは、当然ながら自車のみで見つける必要があります、サファリの時間は多少はガイドにゆだねられていますが1回の目安は3時間程度です。朝夕3時間程度のサファリが多いのは、動物が活発な時間帯で、明るく探しやすく一番遭遇確率が高い時間帯がこの時間ということで、やみくもに時間を長くすればよいというわけでもありません。では、その一定時間内で遭遇確率をあげるためにはどうすればよいか、、、がんがんぶっ飛ばして走行距離を稼ぎます、走行速度自体も高め、目的のレア動物以外の動物がいても大抵止まりません。となると朝一は超寒いです。その寒さに対抗するためジープに完備されているポンチョと自前のストール、サングラスで完全防備の人が約1名、ちょっとやりすぎじゃないですか???前見えてるの???

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3年前のチョベではホロホロ鳥でもとまっていたのに、ここでは今回の滞在で初めて遭遇したウォーターバックもスルーされそうになりました。ちょっと待って、、、といって止まって車のエンジンを切ってもらいました(高倍率ズームの場合、エンジンの振動でも手振れが起こるので)。それ以外は、大通りであろうと小道であろうとぶっ飛ばします。

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補足 : トラッカーの目

で、トラッカーは、目的の動物の姿だけを探しているわけではありません。ターゲットの捕獲対象の草食動物の動き(追われている、警戒している、といった視線、鳴き声など)、砂、土に残された動物の足跡(どこに向かっているか、単数か複数か、歩いてるのか走ってるのか、先程のような動きがみられるか)、捕獲した獲物を引きずった後などもヒントになります。判断が難しい状況下では、車を止めてトラッカー&ドライバーでのダブルチェックが行われます。

これは、別の日(最終日朝、AM Reserve)で惜しかったのですが、足跡と合わせて判断してヒョウが獲物をひきずった跡ということです。昨晩ということで素人目に見てもはっきりと残っていたのですが残念ながら去った後でした。

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道の分かれ目ではそうした動物の動きを総合的に判断して目的の動物がどっちにいそうかでトラッカーが方向を決めます(もちろん地形としてここにこの動物がよくいるというような要素もあるかと思いますが)。特にサイやヒョウは密度が低くよく移動するようです。

トラッカーの視線の動かし方は、ナイトサファリ(イブニングサファリ後半の日暮れ後)で分かります。ナイトサファリではライトを照らしながら探し、ライトの動かし方と視線の動きは基本的に一致します。トラッカー個人の特性にもよるかと思いますが、私たちのトラッカーは定速で直進している場合は概ね前方120度の範囲を左から右、右から左を基本に木の上、ブッシュなどをフォローしつつといった動きでした、木々の密集度などにもよりますが、大体1往復2秒程度のペースでした。

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ただ、びっくりなのはその見つける対象のバリエーションです。大きな動物や目の反射、Trackだけを見ているのかと思いきや、葉っぱとほぼ同色のカメレオンを見つけてきた時は驚きました。カメレオンと言われてライトを当てられても私たち(&同乗していたブラジル人カップル)には識別できません。しょうがないなーといった感じでドライバーが、車から降りて、枝を引っ張り出してカメレオンの形がようやく認識出来ました。これ ↓(かなりズームしています。あの場で肉眼ではここまで見えていません。)

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他にも、不自然に朽ちている木があり「これはどうした?」と質問したところ、木の皮をぐるっと食べられたことにより枯れていて、食べられた位置から推測するとポキュパイン(Pocupine)だという説明がありました。その際ポキュパインという動物が分からずそれ以上深入りできませんでしたが、その直後サファリ中にトラッカーが道端に落ちているこれを見つけ、私たちはそれがヤマアラシであることを認識しました。

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更に別のケースでは、周辺に何もいないのに急ブレーキで止まりました。その理由はこれ、Processionary Worm(行列いもむし)、名前の通り、隙間を全く開けずに行列しています。こんなものにも注意してるとは、トラッカーの検知能力にはびっくりです。ただ、本領発揮のハイスピードモードでは気付いていなかったり、気付いても見なかったことにしたりするかもしれませんが・・・

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補足 : トラッカー&ドライバーの2名体制

こうした役割がそれぞれにあるということを考えると、2名体制の必要性がよく分かります。この日のように最大能力発揮の際は、トラッカーは各種情報を総合判断して動物の動き、分布をイメージし、車の進行方向を指示します。ドライバーはそれに合わせて猛スピードで飛ばします、ドライバーは、その間もゲストが暇しないように、車は止めず細かな説明もありませんが、指であそこに動物~、鳥~といったサインは出しつつ。。。これを1人でこなすのはパフォーマンスを大幅に落とすことになります、やはりトラッカーとドライバーはそれぞれいた方がいいということが分かります。

で、長い距離を飛ばしつつ、昼間なのでトラッカーの視線は読めませんが視界が流れるのも速いのでかなり頑張っていたはずです。ただそれ以上に私たちも運がよくないので、1時間これといった成果が見出せません。申し訳ないなーと思いつつも彼らは全然諦めません。とその時、なんと私(嫁)が声を出します「ライノ!」。車の真横、高密度のブッシュに岩のようなグレーの塊が確認できます。前方120度の探し方には、道に近接した高密度の茂みに対し死角が生まれます。この後の休憩時間に確認しましたが、一番に見つけたのは私(嫁)ということは事実でした。私(嫁)曰く「前方での捜索は絶対に敵わない、であれば、我々素人は彼らをバックアップするためにも真横から後方を探すべきなのだ!」とドヤ顔です。そのまま気付かず行ってしまうことになったかどうかは定かではありませんし、一番最初に見つけたのは、確かに私(嫁)の手柄ではありますが、この状況を可能にしたのは、遭遇確率を上げるアプローチをとって長い距離を走ってきたことによります。

8:00 サイとの遭遇

という経緯で見付けましたのでサイはかなり茂みの深い所にいます。サイは「非常に憶病で、でもあまり目は良くない」と説明がありました。しかしながら車を動かして見やすい位置に移動しようとすると、サイも動いて見にくい位置に隠れてしまいます。顔をこちらに向けており草を食べている感じもしません、何してるの?と聞くと、「Just hiding from us.(ただ私たちから隠れている)」と、見えてんじゃん、さっきの説明は何だったの?と思いつつも、レア動物に遭遇出来て感激です。

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で、ある程度観察、写真を撮ったら、逃げられるリスクを覚悟の上で現状打開にかけ茂みに分け入ります。分け入り方にも注意が必要です。ターゲットが逃げないギリギリの距離を確保しつつ、大きな音は極力抑え、パンクやスタックを避けるために切株やブッシュを踏まないよう、これも視点の高いトラッカーが車を誘導します。この時は、分け入った自車でサイの逃げ道を塞いだようで、サイは近づかれて移動したいけど出口方向には我々の車がいるのでどうしようといった感じでその場で1回転していました。

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全方位から写真が取れてラッキーでした。きれいにメンテされた角を持つオスのシロサイでした。ユニークな顔をしています。

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補足 : 分け入りのテクニック

そういえば初日のナイトサファリにおいても茂みに分け入ってライオンの進行方向真正面に車を着けました。先に別の車もいたのですが、私たちの車の方が先に分け入りました、ライオンも歩いていたのでそれを凌ぐ結構なスピードで。その時は横入りじゃね?いいの?という印象を持ちましたが、トラッカー&ドライバーにより得意不得意があるようです。もう一台はドライバーのみの体制で茂みの状況がよく見えなかったのか結局入ってきませんでした。

先回りされて、真正面で進路をふさがれ、顔にライトを当てられたライオンは、なんだよーと迷惑そうな表情をして立ち止まりました。その時の怖い位の迫力の写真がこれです ((((;゚Д゚))))))) 私(嫁)は、ライオンがキレてお前えらいいかげんにせーよと襲ってくるんじゃないかとビクビクしていたようです。

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8:30 ショートブレイク

サイを見たあとここでいったん休憩です。トラッカーがやってておいしそうだったチョフィー(ココアとコーヒーのMix)にラスクをディップして頂きます。ラスクは当初硬くて食指が伸びなかったのですが、確かにこうすればおいしくいただけます。さすがベテランのアイデアですねー、同様のシチュエーションの時は是非お試しください。

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ビッグファイブの残りのうち1つを制覇したので、ガイド側も肩の荷が下りたのか雰囲気は悪くないです。そしてこの後も圧巻だったのですが長くなったので後編に続きます。。。

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